コトダマデイズ

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【シン・クロニクル】分岐点という哲学 チェンクロとシンクロは交差するのか

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チェインクロニクル』の後継作として『シン・クロニクル』が発表されました。f:id:kotodaman_enjoy:20211003140035p:image

黒の軍勢」や「クロニクル」という単語。ゲーム音楽など『チェインクロニクル』との類似点が多いです。現在『チェインクロニクル』は第4部という位置付けです。

以下『チェインクロニクル』のネタバレを含みます。ご了承の上お読みください。

 

■ チェンクロとシンクロ

チェインクロニクル』1、2部を通じて黒の軍勢の元凶たる「黒の根源」を討ち取りました。

黒騎士」というキャラも登場するのですが、彼は並行世界の主人公ユーリ(義勇軍隊長。プレイヤー)自身であることが明かされます。仲間を救えずに闇堕ちし「黒の軍勢」となった黒騎士ユーリ。光を目指すユーリ黒騎士ユーリを討ち取ります。

3部では「黒の根源」が消滅したことで世界が改変し、チェインクロニクルという書物の切れ端が敵化。白き異形として世界を襲います。

世界の改変により元聖人のシャロンは家族同然で育てているヘリオスを失います。元の世界に戻しヘリオスを救うためにシャロンは聖人シュレーミアとしてユーリが救った世界を再び滅ぼそうとするのです。

現在進行中の第4部では別の宇宙(新世界)がいくつも描かれます。その世界では見た目や性質がその世界の特色に合わせて切り替わります。例えば幻獣の世界では獣化、遊戯の世界では遊園地をモチーフにされています。

 

このように『チェインクロニクル』は「分岐」や「並行世界」を描いてきました。我々プレイヤーは「チェインクロニクルの世界」を遊んでいて、妖精ピリカの影響で別世界を行き来できるようになっているとすると、『シン・クロニクル』もひとつの世界なのではないかと想像してしまいます。

チェインクロニクル』は10周年を目指しているとの事なので、2023年までロードマップが描かれていると思われますが、その後は「チェインクロニクルの世界」として『シン・クロニクル』に引き継ぐことを想定しているのではないでしょうか。

具体的には『チェインクロニクル』ユーザーの有償精霊石の引き継ぎ。キャラ所持数、プレイヤーランクなどにより『シン・クロニクル』で有利になるアイテムの取得など。

チェインクロニクル』の物語が無くなってしまうのではなく、『シン・クロニクル』の可能世界の一部として位置付けられるのではないかと。

つまり「究極の選択」です。f:id:kotodaman_enjoy:20211003140042j:image

■ 無数の選択肢をどうするか
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シン・クロニクル』は各章の最後に「究極の選択」があり、それが本作の目玉となっています。どちらかを選択するともう後戻りできない。『ファイナルファンタジー6』でシャドウを待つか待たないか「究極の選択」を迫られる場面がありました。待たない場合はもう仲間にできません。それを思い出しました。

チェインクロニクル』1、2部で言えばユーリ側になるか黒騎士になるか。3部で言えばシャロンになるかシュレーミアになるか。そのような世界を改変するほどの選択が毎回起こることになります。

ただ気になるのはストーリーの数です。

選択肢の1回目で青と赤に分かれます。2回目で青のAとB、赤のAとBに分かれます。3回目で青のAの1、2、Bの1、2。赤のAの......という具合に、3回目ですでに8つの物語をそれぞれプレイヤー達が遊ぶことになります。

無数にある世界の中の一つが『チェインクロニクル』であるとすると、『シン・クロニクル』のどこかの選択肢でユーリピリカが助けに来てくれるかも知れません。

 

選択肢を重ねるほどストーリーの種類が膨大になっていく問題をどうするかが大変興味深いです。重大な選択を用意しない、ある程度ストーリーを重ねる、などでストーリーの種類を抑えられると思いますが。例えば人の生死を選択しない(死ぬキャラはどのストーリーでも死ぬことを決定させられている)。最初の選択肢青と赤で青を選んだ先でも赤のルートに戻れるようなルート設計などにより、全体のストーリーの種類は抑えられるでしょう。

■ 真のRPG


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真のロールプレイングゲームを謳う『シン・クロニクル』ですが、この「真」はテーブルトークRPGを意味しているようです。プレイヤーの数だけ物語があり、そして後戻りができない。一回性の楽しみ方、というような意味合いでしょう。

これまで書いてきたように『チェインクロニクル』自体が大いなる伏線という可能性も秘めています。

2021年12月15日サービス開始です。今から楽しみです。